総評
ロケーションに恵まれた築47年の中古住宅を購入し、フルリフォームを実行。廊下によって他室から孤立していたキッチンを開放し、現代のライフスタイルに合わせたプランに改修している。既存のシンボルツリー(紅葉)を生かした外構に、既存建物への敬意が感じられる姿勢も好印象。建物性能の向上や設備の充実など、改修工事によって住まい全体が大きく改善されており、リフォームの新しい可能性を広げている。
総評
子育てを終えた建主ご夫妻が、二人の生活に合わせてこれまで暮らしていたマンションをリフォーム。窓近くにキッチンを配したユニークなプランで、キッチンとバルコニーの楽しい関係を生み出している。またリビングとダイニングテーブルが対角線状に配置されたことで、空間に広がりもプラス。使いにくかった収納を整理し、パントリーやシュークロゼットなどを目的別に確保したことで、暮らしやすい空間が実現した。
総評
祖父母から受け継いだという築60年の建物をリフォーム。冬場の寒さや耐震性の低さを解消するために、フルリフォームに近い大きな改修工事を実施した。サッシを交換することで断熱性を向上しつつ、窓の点数を整理。昔の外観の面影を残しながらリフレッシュして、さらに耐震性能も向上させている。住宅のリフォームでは後回しになりがちな耐震性への高い意識や、すっきりと仕上げられた空間が評価された。
総評
思い切りのよい、遊び心が楽しいマンションリフォーム。玄関の縦格子のアイディアはスマートな印象で、視線をうまく遮りつつ、さりげなく光を届けるプランとなっている。意匠への細やかな配慮を重ねることで、空間全体がすっきりとまとまっており、まさに「マンションじゃないみたい」な住まいに。リビングからデスクスペース、寝室へと続く配置もユニークで、建主のこだわりのライフスタイルがうまく反映されている。
総評
築50年のご実家を、母と娘のふたり暮らしのためにリフォーム。1階と2階にそれぞれの個室を配置することで、親子ふたりの程よい距離感とプライバシーを確保している。80代の母親が快適に生活できるように、断熱工事で住まいの性能もアップ。また2階のはき出し窓にオーニングを設置して日差しを遮ったり、1階の水まわりスペースに余裕を持たせたりと、暮らしやすさにつながる細やかな配慮が感じられる。
総評
既存の建物についていた出窓やバルコニーなど、余分な要素を取り払ったことで、外観がすっきりとリフレッシュ。減築によってリフォーム前よりも床面積は減少しているが、建ぺい率には算入されないロフトを新たに設けたことで、使いやすい住まいとなっている。細かく仕切られた間取りも一新し、広くなったLDKと収納を配した個室を確保。コンパクトながら、4人家族に合わせた新しい家に生まれ変わった。
総評
築32年の中古住宅で、階段の位置まで変える大きなリフォーム工事を実施。2間の和室をひとつの空間にまとめて、広く明るいLDKを実現している。キッチンの配置を変えてパントリーもつくったことで、使いやすさは大幅にアップ。また以前は詰まっていた水まわりへの動線も動きやすくなり、日々の家事負担が軽減された。茶の間として使えるオープンな和室やリビング脇の書斎など居場所が増え、3人家族の楽しい暮らしが期待できる。
総評
文化財に指定されている建物の改修。傷みが目立ち、改修内容にも条件が課せられた難しい事例を、既存建物や古い工法への敬意と共に仕上げた丁寧な仕事ぶりが高く評価された。外観は元の面影を残しつつ自然な形で改修されており、まさに文化財らしい美しい佇まいを実現。既存建物を生かす建具のセレクトやデザインにも細やかな配慮が感じられ、古い建物の改修例として見本となるような仕上がりとなった。
総評
倉庫として使用されていた築40年・鉄骨造の建物を住宅に改修。鉄骨造は断熱改修が難しいとされているが、しっかりとクリアし、快適に過ごすための十分な性能を確保した。自然素材を多用した室内も心地よく、住空間として良好な建物に。なかでも吹き抜けのあるリビングはデッキを通じて外部空間とつながっており、気持ちのよいスペースに仕上がっている。鉄骨造を再利用し、倉庫を空間資源としてよみがえらせる姿勢が高く評価された。
総評
「祖父母から受け継いだ家を残したい」「新しい家で気持ちよく暮らしたい」といった要望をリフォームで解決。既存の住まいは中廊下によって台所や生活スペースが隅に追いやられていたが、間取りを大きく変え、生活スペースを広くとったプランが実現した。日当たりのよい南向きの応接室スペースも、明るい主寝室へと改修。バックヤードや使い勝手のよい動線を配置して、若い家族が子育てや家事分担をしやすい住まいに仕上がっている。
総評
既存建物の増築部分のみ子世帯のために改修。ほとんど使われていなかったという2間のスペースにLDKと新規の水回りを設け、子育て世代が楽しく暮らせる住まいを実現している。コンパクトなスペースの中に収納スペースも新たに設け、LDK空間は梁を現しにした天井の高い空間に。また限られた予算のなか断熱改修も実行しており、家族の希望を取り入れた、無駄のないリフォーム事例となっている。
総評
若い家族のために、あまり使われていなかった古い離れをリフォーム。思い入れのある既存建物の美点を生かしながら、現代のライフスタイルに合わせた住まいに改修した。特に家族の時間を過ごすリビングルームは、垂木をインテリアにうまく生かし、新旧がミックスされたのびやかな空間に。良質の材が使われていた欄間や長押、一部の建具なども流用した住まいは、リフォームならではの温かな表情が楽しめる。
総評
築55年の中古住宅を購入し、間取り・性能とも大きく改修。外観は和の印象を残しつつ、内装をがらりと変えたことで、現代の生活スタイルに合った住まいとなった。屋根を取り払った中庭の梁をそのまま生かした発想もユニーク。無断熱だった建物は丁寧な断熱改修によって、十分な性能が確保されている。外壁の土壁をできるだけ壊さないように改修しており、現場で調整しながら作業したであろう細やかな仕事ぶりが評価された。
総評
無理な工事によって増築された2階部分を減築し、平屋の住まいに改修。2階の減築は技術的に難しく、そのまま放置してしまうケースが多いが、平屋にすることでより住みやすくなるという英断によって、安心できる住まいとなった。コスト的にも抑えられており、外観は改修前よりすっきりとした印象に。傷みが目立っていた水まわりや、通風を妨げる植栽の撤去、基礎部分の改修など、真摯な取り組みも高く評価された。
総評
築50年の建物の骨組みのみ残し、スケルトン状態にしたフルリフォーム。基礎まですべて改修しているが、既存の軸組みと間取りを生かしているため、以前の面影が感じられる住まいとなっている。造作家具や建具も美しく、職人の技が生きた仕上がりに。また和風建築の風情は残しつつ、しっかりと断熱改修を施工することで、建物の性能を向上させた。真面目で堅実な仕事ぶりによって、和風住宅のお手本のような仕上がりとなっている。
総評
平屋のしっかりした構造と既存の外観をできるだけ生かしながら、現在の家族の暮らしに合わせたプランに改修。収納が不足しているという既存建物の課題をクリアし、暮らしやすく片づけやすい空間を実現した。現し仕上げにしたリビングの梁は、空間に温かみとアクセントをプラス。サッシの取り替えや太陽光パネルの設置、断熱材の入れ替えなど見えない部分を丁寧に施工することで、性能も大きく改善されている。