土地に合わせて建物をくの字に曲げています。そのおかげで、東側の庭は広々ととれました。
また、見る角度が変わると表情が変わる外観も見ごたえがあります。
垂木や野地板が見える化粧屋根なので、この曲がっている所の納まりは大工技術が必要です。
世帯属性 | 2世帯 |
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建物種類 | 一戸建て |
工法 | 木造軸組 |
階数 | 2階建 |
立地属性 | 郊外型 |
延床面積 | 211.7m2 63.9坪 |
所在地 | 埼玉県東松山市 |
特長 |
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玄関入ると中は古民家風の空間が広がっています。土間の引き戸の下と欄間のガラスは透明にして、真ん中はくもりガラスにしました。向こうは見れないけど、空間は感じられるようにしました。
大きい引き戸はアールに板を張っています。
式台にケヤキを使いました。ケヤキに死に節があり、このままでは靴下など引っかかってしまいます。なので埋め木をしました。
木目を水面に広がる波紋に見立てて、縁起物の亀を入れました。亀は万年。この家を長く長く見守っていてください。
玄関ホールを抜けると28.5畳の広々としたLDKが広がります。柱、梁を古民家の煤けた材料の様に塗り、古民家の様な空間を造っています。
既製品のフラッシュ戸と、建具屋さんの造った障子にも猫の扉がついていて、戸を開けっ放しにしなくても猫が行き来できるようになっています。
続き間の和室。タンスなどを置く場所は板間にしました。正面に見えるのは仏壇を置く場所です。
和室の上の小屋の中には、おじいちゃん達が建てた以前の家の古材を一部使いました。
小屋裏から新しい家も支え、おじいちゃん達の想いも引き継ぎ、見守ってくれています。
続き間の和室。床の間と床脇があります。落とし掛けや天井の竿に竹を使い、柔らかい雰囲気で上品な空間に仕上げました。
晴れている時は南面の窓から入る光が暖かく降り注いできます。庇があるので夏の直射日光は和らぎます。
「トイレは大工さんのおまかせで。かっこいいのにしてね」とお客様から任せて頂きました。
タイルのバランスや間接照明の障子など、何度もバランスを確認し造りました。お客様から「いいね!ずっと居たくなるよ」と合格点も頂きました。