家の中央にある
階段の位置はそのまま
存在感のある
「おうち図書館」
コーナーに

写真=

広島県福山市 F様邸

規  模:木造2階建
設計・施工:株式会社ろんでんアトリエ

建て替えかリフォームか迷った結果
かつての家の面影を生かせるリフォームを決意。
(株)ろんでんアトリエが提案したプランは
家族の会話が弾み、亡きお父様の面影も感じられる
オープンなLDK空間のある住まいです。

昔の面影を残したくて
リフォームを選択

築30年のこの家は、両親から受け継ぎました。思い入れもあって大切に住んでいたのですが、老朽化が進み、傷みが目立ち始めていたので、家族全員が快適に暮らせるようリフォームを決意。建て替えではなくリフォームを選択したのは、ここで暮らしていた亡き父の思い出を大切にしたかったからです。

間取りはできるだけ変えず、既存の家の面影をできるだけ残したいという要望を伝え、数社にリフォームを相談。その中から、ろんでんアトリエさんが提案してくれた、キッチンから仏間のある和室をひと続きにするプランなら、父の面影がいつも感じられる気がして依頼を決めました。また、古い家特有の細かく部屋が分かれて動線が悪い間取りや、不足しがちな収納、使いづらい水まわりなど、これまでの住まいの悩みについても相談しました。

細かく分かれた間取りを
ひと続きのLDKに

ろんでんアトリエさんの提案で実現したのは、ダイニングキッチンとリビング、和室、玄関ホールと細かく分かれていた居室の壁を取り払い、広いLDKとして活用するプラン。南側にワイドサイズのサッシを設置することで、明るい光の入る空間となりました。サッシの向こうには、広いウッドデッキも設置。戸外と室内を連続させることで、部屋に広がりが生まれました。

リフォームによって広いLDKになりましたが、中心には既存の階段があり、構造上移動させることはできませんでした。そこで、位置はそのまま、蹴込み板のないスリット状のデザインに改修することで、光が通るオープンな階段になりました。2階からの光も階段を通して階下に抜けるので、リフォーム前よりぐんと明るい印象の1階に。内装やキッチンは白でまとめ、床に無垢材を採用したことで、ナチュラルな雰囲気になっています。

階段の位置はそのまま
オープン書棚を設置

明るくなった階段の両脇には、オープンな書棚を設置しました。背板がないので視線が抜けて、開放的な印象に。大きな書棚が並ぶコーナーはまるで図書館のような雰囲気で、この家の中心的な存在となっています。子どもたちはこの書棚から本を取り出し、階段に座って読んでいることも。キッチンやリビングからも目が届くので、お互い安心して過ごせます。

LDKの床に使っているのは、15㎜厚のスギ材です。足触りも心地よく、子どもたちはそのまま床に座り込んだり、寝転がったりしていますね。南側の窓から気持ちよい光が常に差し込んでいるので、気がつけば家族はほとんどの時間をLDKで過ごしています。

改修時に取り外すことができなかった通し柱は、磨きをかけて塗装をし、温かみのある色で仕上げてもらいました。広い空間の中の心地よいアクセントになっています。

家事動線が短くなり
使いやすくなった水まわり

リフォーム前のプランは部屋が細かく分かれていたので、家事がしにくいのも悩みでした。リフォームでひと続きになったLDKは、キッチンから水まわりへの動線もコンパクトになり、家事がスムーズに。キッチンで作業しながら、洗濯機のある洗面室へ気軽に行き来できます。また勝手口のあった場所に増築して、水まわりを拡大したことで、使いやすいスペースとなりました。

キッチンカウンターは、アイランド型を選びました。以前のキッチンは壁を向いていて閉鎖的な印象でしたが、対面式になったキッチンでは家族と会話をしながら作業できます。散らかりがちだった食器や小物類も、キッチン背面に大容量の収納棚を設けたことで、片づけやすい空間に。またキッチンに向かうと書棚越しにリビングまで見渡すことができるのも、安心感がありますね。

家での時間が楽しくなる
南向きのウッドデッキ

最近では外出もままならず、家で過ごす時間が増えましたが、家が快適なので巣ごもり生活もあまり気になりません。

特に重宝したのは、リフォーム時に新設したデッキスペース。家族でリビングのソファやラグをデッキに運び出し、アウトドア用のタープやテーブルを設置して、みんなでランチを取ることもあります。汚れが気になるDIYも、アウトドア空間なら気軽に挑戦できるので子どもたちが大喜び。リビングとウッドデッキの間には高さ2.2mの断熱サッシを設置しているので、窓を閉めて室内で過ごしている時も戸外との一体感があり、ぽかぽか温かく過ごせます。

家にいる時間が長くなり、夫が子どもたちと料理する機会が増えました。アイランド型キッチンは、家族が一度に調理に参加する時にも大活躍。リフォームして本当によかったと思います。

実例を紹介しながら、住まいづくりのアイデアを数多く取り上げた書籍はこちら 「心地よい暮らしの間取りとデザイン2021」 今回ご紹介した実例も掲載!
カテゴリのトップへ戻る
メニュー
ページトップへ