総評
「快適で健康に配慮した住まい」を目指し、リフォームによってG2レベルの高い建物性能を実現。加えて、全館空調システムと床暖房を搭載して、エアコン1台でも住まい全体を快適に保つ生活環境を実現している。16.56kWという大容量の太陽光発電が、エネルギーコストとランニングコストを大きく削減。また、カーボンニュートラルについても取り組んでおり、さまざまな形で挑戦する設計者の意欲的な姿勢が評価された。
総評
雨漏りしていた瓦屋根や、衛生動線の不足など、日常生活・介護生活において支障のあった住まいを一新。別棟にあった水まわりを屋内に新設し、帰宅後のうがいや手洗い、介護をスムーズに行える機能性を実現している。既存の構造を巧みに生かす、無理のないプランニングも好印象。インテリアはリフォーム前から印象を大きく変えており、現代のライフスタイルにあったオープンな間取りからも、高い設計力が感じられる。
総評
息子世帯との同居を機に2階部分のリフォームを決行。「TVを主体とする空間ではなく、窓の先を見る生活」をイメージして大きな開口を設置し、日当たりがよく、開放感あふれる空間を実現している。開口部に外ブラインドを設置したことで、軒を出さずに夏の強い日射をコントロール。落ち着きのある内装は気持ちのよい暮らしをイメージさせ、程よく抑えられたコストやコンセプト図など、丁寧な仕事ぶりと併せて高評価につながった。
総評
古い民家を購入してリフォームした事例。外観の面影も美しく、住まい全体に既存住宅への敬意が感じられる。新たに設けられた大きな開口部には断熱性の高い樹脂サッシが採用されており、広いデッキへの出入りもスムーズ。建物の性能と快適性を両立するプランとなっている。また当初新築を検討していた施主ご夫妻が、古民家に魅力を感じるようになったエピソードからも、楽しみながらリフォームする姿が感じられる。
総評
ご主人がYouTube配信をする関係で来客が多く、来客の動線とプライベート空間との切り分けがプランニングのポイントに。配信室は玄関から直行できる位置に置き、来客がリビングや脱衣室を通らなくても、トイレや手洗い洗面を使用できるよう配慮されている。玄関の配置を変え、廊下スペースの無駄を削ったことで、配信室を置いてもキッチンや水まわりに十分な広さを確保。限られた空間を巧みに使いこなしている。
総評
既存の梁やパイプの撤去に制約があり、希望通りのプランの実現が難しかったというマンションリフォームの事例。打ち合わせを重ねたうえに完成した住まいはリビングとキッチンのバランスがよく、機能的な住まいとなっている。リクエストに応えた対面式キッチンはU列型を採用して、十分な作業スペースを確保。撤去できなかったパイプに木目シートを張ることでインテリアになじませ、機能性の維持と空間の調和を両立させている。
総評
無機質な印象になりがちなマンション空間を、ウッド材やカーペット、タイルなどをミックスさせることで、ステンドグラスや絵画が映える住まいにリフォーム。住まい手の嗜好が十分に生かされており、間取りを大きく変えることなく空間のイメージを一新している。またリフォームによって収納スペースが倍増しており、機能性も大きく向上。施主ご夫妻のこだわりと、フルリフォームの醍醐味を感じさせる空間となっている。
総評
築40年の倉庫を住居へとリフォームした事例。水まわりなどの生活機能が全くなかった建物を改修し、既存の高い天井を生かした開放的なプランに仕上げている。断熱改修も加え、快適に生活するための建物機能を確保。多雪地帯でも対応できる高い性能を実現した、丁寧な仕事ぶりが評価された。古い建物を解体するのではなく、思い出を生かした生活空間へと変える改修が、リフォームならではの魅力を生み出している。
総評
既存の建物は1階の大部分を医院として使用しており、間仕切りの変更が難しいという難点があった。その中で、コンクリートブロックの重厚な素材感を生かしつつ、中央に吹抜け、1階に中庭を新設して、コンクリートブロックでしかできないデザイン空間を完成させている。吹抜け上から自然光を取り込んだ空間は、ギャラリーのような印象を演出。豊富なアイディアを生み出す高い設計力が高評価へとつながった。
総評
老朽化による雨漏りもあり、夏の暑さや冬の寒さが厳しかった既存建物。1階の店舗部分を撤去して車庫スペースに変え、暮らしに合わせた減築に成功している。生活機能を2階にまとめたことで、前面道路からの視線や騒音をシャットアウト。細かく区切られた間取りも整理して、水まわりへの動きを重視した動線を確保した。外観にも手を加え、道から見える表情が変わったことで、リフォームの喜びが感じられる事例となっている。
総評
空き家になったまま数年経ていた築50余年の建物を、生活しやすい住まいに改修。外部にあった水まわりを室内に新設し、暮らしに寄り添うプランへと一新している。勝手口から出入りできる農家ならではの間取りに手を加え、家事がしやすい動線へ変更。寒さや結露対策として断熱材を施工し、間仕切りを外して広いLDKを実現した。既存の外観や門まわりを生かした点も評価が高く、歴史ある風情が街並みに貢献している。
総評
寒さと耐震性への不安があり、建て替えを検討していた施主に、1棟丸ごとの断熱改修とフルリフォームを提案。閉塞感のあった間取りはDKと和室をつなげて広いLDKに変え、2畳程キッチンスペースを増築して、暮らしやすい生活機能を実現している。インナーサッシなどを活用した断熱改修によって、建物性能も向上。やるべきことをしっかりとやるオーソドックスな手法で、断熱リフォームのお手本とも言える事例となった。
総評
何度か改修を重ね、新旧の建材が混在していた築80年の建物。北側にダイニングやキッチンのある昔ながらの間取りを一新し、明るい南側に開放的なLDKを新設している。和室からフローリング張りにしたLDKは、一部残された既存の天井材が違和感なくなじみ、設計者のデザイン力を感じさせる空間に。既存の太い梁も存在感を発揮しており、新旧がミックスされたこの家のシンボル的存在ともなっている。
総評
祖父が建てた思い入れのある家で、「安心して暮らせる家にしたい」とリフォームを実行。間取りを大きく変えた室内は重厚感があり、無駄なものをうまく隠してすっきり見せるデザインからも、設計者の手腕が感じられる。断熱性能の向上にも真摯に取り組んでおり、新築のZEH水準を超える建物性能を実現。リフォームによって長期優良住宅を取得する事例は珍しく、リフォーム工事のお手本とも言うべき充実した結果となった。
総評
昔ながらの田の字型の間取りを改修し、二世帯住宅に。親世帯、子世帯のスペースを確保しつつ、程よい距離感を保つために、中間スペースに共有リビングを配置している。既存の廊下や縁側を居室に組み込み、間取りを大きく変えることでゆとりある生活空間を確保。建物の複雑な形をうまく活用しながら、二世帯の生活と動線を整理する高い設計力が評価された。断熱改修も丁寧に行われており、長く安心して暮らせる住まいとなっている。
総評
お寺に併設された築118年以上の庫裏をスケルトン状態にしたうえで、フルリフォームを実行。家族の生活スペースであると同時に、来客を迎える開かれた建物として、上質の空間を提案している。天井を取り払い、あえて小屋組みを見せたことで、迫力のある生活空間が誕生。また既存の建具をうまく組み合わせたことでかつての面影を感じさせる住まいとなっており、この先100年使える家にしたいという設計者の思いが伝わってくる。