総評
先祖代々住み続けてきたという、築200年の古民家の改修。無理をして全体に手を入れるのではなく、手の届く範囲でできることをしっかりするという、潔い姿勢が好印象。玄関ドアや窓などを取り替える際、セレクトに既存の建物への敬意が感じられる点についても好感が持てる。古民家ならではの4mの吹き抜けを生かしつつ、窓を減らして断熱性と耐震性を高めたことで、快適かつ安心して過ごせる住まいに仕上がった。
総評
築140年余りの2階建て古民家を、生活しやすさを考慮して減築し、平屋に改修している。長年空き家にしていたという建物には傷みが見られ、建て替えてしまった方がスムーズな部分も多かったはずだが、古材を使って元の雰囲気を生かしつつ、プランを再構築して美しくまとめ上げた点が評価された。冬の寒さが厳しい古民家のデメリットを断熱性能にしっかりと取り組むことで克服し、快適に仕上げている。
総評
店舗を住居に改修した事例。既存の建物の雰囲気は残しつつ、壁を大胆に取り払って大空間に仕上げている。キッチンを隠す小壁などは残すなど、住みやすさへの配慮が随所に見られ、明るくなった住居は暮らしやすい印象。土間を挟んだ南側に個室を配置したのは、既存の建物への愛着だと推察され、既存の建物への思いが感じられる。土間によって生まれた空間が、家族の程よい距離感を生むことが期待できる。
総評
既存の建物の雰囲気が残る外観からは想像できないほど、現代的で使いやすそうな室内。そのギャップがユニークで、いかにもリフォームらしいよい事例となっている。使いやすそうな回遊動線や、上品なインテリアなど、設計力・デザイン力が感じられる空間も印象的。寝室や書斎の配置にも配慮が感じられ、住み心地のよいプランとなっている。昔の面影を残す外観からも、建物の歴史を大切に思う気持ちが感じられる。
総評
1階でサロンやカフェなどを開業することを想定して、デッキと連続する大空間を実現。駐車場奥にデッキスペースを配置したプランは店舗としての利用を想定していると考えられ、訪れた人たちが気軽にアクセスできるよう配慮されている。建物性能の向上についても、取り組みに努力が感じられて好印象。低予算の改修で見違えるほどの空間に仕上げた点が、高い評価につながった。
総評
都市部によく見られる建ぺい率オーバーの物件を、減築することで建築基準上の課題をクリア。減築部分を中庭にアレンジするなど、コンパクトな空間をポジティブに活用している。小さい家を快適な空間にするためには割り切りが必要だが、単に削るだけでなく工夫をこらしている点が好印象。住宅密集地においてこのような新しい考え方の事例が出てくることは、街に対してもよい影響が期待できる。
総評
敷地の2方向で建物が隣接しており、南からの採光が望めなかった物件。1階から2階へリビングを移動させて、光と風が入る空間を実現した。キッチンを対面型にせず、アイランド型にして回遊性を高めた配置が好印象。リフォームらしいプランで、快適な住まいがイメージできる。性能面についてもしっかり取り組まれており、構造上欠かせない柱もうまく取り込んだことで、安心して暮らせる住まいとなっている。
総評
祖父母との思い出が詰まった住まいを、現代のライフスタイルに合わせて一変。筑65年の変則的な形の建物は、形はほぼそのまま使いやすく改善されており、リフォームのメリットが大いに発揮されている。デッキを通じて外に広がるリビングや、自然光の入る洗面台、ゆとりのある洗濯室など、小さな配慮の組み合わせで暮らしやすい空間に。また予算を無駄なく使い、しっかりと性能改善に取り組んだ点も評価された。
総評
祖母が暮らしていた築55年の住まい。細かく分かれていた間取りを広いLDKに変更し、暮らしやすくリフォームしている。家の中にあった段差を解消し、バリアフリーを意識した空間に。またリフォームで配置を変更した明るいキッチンは窓に向かっており、庭を見ながら作業ができる点も高く評価された。リビングとキッチンは互いに視線が通りやすく、ここで楽しく過ごす家族がイメージできる。
総評
広さにゆとりのある物件の改修例。既存の建物の趣は残しつつ、使いやすさと住まいの性能、採光性などを改善している。2世帯の距離感は程よく、水まわりの動線も使いやすい印象。広い庭をうまく活用し、高齢の親の動きやすさを考えてスロープを設置するなど、バリアフリーを意識した改修内容も高く評価された。今後増えることが予想されるオーソドックスなリノベーションの好例として、好感が持てる空間となっている。
総評
築80年の建物の補修。耐震性・断熱性の向上やバリアフリーのための強化補修など、さまざまな課題をクリアしつつ、和の趣を残した住まいへと生まれ変わっている。既存の良質な材をインテリアに生かして、改修前以上に古民家らしさを演出したデザインが秀逸。何を残して、どこを新しくするかが明確で、好感が持てる内容となっている。補強工事は大変な作業であったことが推察され、この仕事に向き合ったことを評価したい。
総評
玄関からLDKへ入る表動線と、キッチンへ向かう裏動線がしっかり分けられており、暮らしやすい空間に。リビングの一部を畳の空間にしたり、大型のキッチンパントリーを設けたりと随所に住む人のこだわりが光り、施主ご夫妻が楽しみながら生活する様子がイメージできる。外構デザインは大きく手を加えていないが、新しいカーポートですっきりとした印象を演出。ガラスで広がり感を出した玄関も、明るいイメージを生み出している。
総評
実家の思い出を残すために、建て替えではなくフルリフォームを実行。細かく仕切られた間取りをオープンなプランに変更したことで、明るく快適な空間に仕上げている。既存のスケルトン階段はそのまま生かしつつ、壁などの意匠を変えてイメージをアップ。コンクリートブロック塀に囲まれた閉鎖的な外構もがらりとイメージを変えつつオープンなデザインにしたことで、機能性を向上させている。
総評
間口が狭く、奥行のある長屋造りの建物を改修し、家族7名が気持ちよく過ごせる明るい住まいへとリフォーム。コンパクトなファサードからは想像もつかないほど奥に長く、快適な空間にするための工夫が随所に見られる。白×木でまとめたインテリアが間口の狭い空間を明るく見せ、気持ちのよい空間に。収納や家事動線についても細やかな配慮が見られる。
総評
家族の変化に伴い、基礎の建物を減築しつつ家族が集える2世帯住宅へと改修。スケルトンリフォームであることを加味しても、しっかりと断熱改修に取り組み、高い性能値を出している点が評価された。太陽光パネルも搭載されており、精緻な図面からも丁寧な仕事ぶりが推測できる。改修で吹き抜けを設けたリビングは日当たりもよく、家族が過ごす時間にふさわしい空間となった。
総評
土台の改修工事の写真は衝撃が大きく、ここまで大がかりな仕事ができる工務店である点が高く評価された。間取りがシンプルな古民家は動線整理がやりやすいとはいえ、表と裏の動線が現代的に整理されており、暮らしやすそうな印象。外構はアプローチに曲線を使いつつ、スロープの設置で玄関ポーチとの段差を吸収してうまくデザインされており、長く、安心して過ごせる住まいとなっている。
総評
RCラーメン構造の建物を改修し、店舗兼住宅へ。元々1階全体と2階の1部を店舗として使用していたため、スケルトンにしやすい物件だったのが功を奏し、大きな空間をうまく使ったリフォーム例となっている。既存の構造を生かし、柱を中に取り込んだデザインが巧みな印象。開口部がうまく処理されている点も高い評価につながった。流行りのデザインをしっかり取り入れたインテリアを好印象にまとめている。