工務店がつくるいい家
中庭でゆるやかに つながる 三世帯住宅
【layer/レイヤー】大阪府西宮市
三世帯が同じ敷地内でプライバシーを保ちながら、適度な距離感で暮らせる住まい。中庭を面して三世帯をコの字型に配置することで、ゆるやかにつながります。
家の中心に中庭を配置
以前は賃貸住宅で暮らしていた建主ご夫妻。高齢のお母様や長男夫妻との同居を見すえ、土地探しを始めました。駅に近くて利便性が高く、目の前に川が流れる自然豊かな環境に魅かれて土地を購入。三世帯が暮らせる家づくりをスタートしました。
家づくりを依頼したのは、パッシブデザインを取り入れた自社設計に定評のある「ひかり工務店」。三世帯が同じ敷地内でプライバシーを保ちながら、適度な距離感で過ごせる空間をリクエストした結果、各世帯をゆるやかにつなぐ「中庭」のあるプランが完成しました。建物自体は一つですが、世帯ごとに玄関があり、キッチンや浴室などの水まわりも独立しているので、各世帯が快適な生活を送ることができます。
夫妻が暮らす家のリビングは、中庭に向けて大きな開口と吹抜けを配置した気持ちのよい空間です。視線の先に庭の美しい緑が広がるのが魅力ですが、窓が大きいぶん、熱損失も大きくなるので、フレームレスで風景を美しく切り取れる高性能サッシを採用。快適さと機能面を両立させました。リビングでくつろぐ時間が何よりのお気に入りという奥様は、「庭に鳥や蝶などがたくさん訪れるので、どれだけ見ていても飽きないですね」と微笑みます。
1階に設けた天井高約6mの体育館は、スポーツ好きなご家族が体を動かすためのプレイスペース。休日には家族や仲間が集まってバスケットボールや卓球などを楽しんでいるそう。庭のレベルから一段下げた屋外リビングは、外の視線を気にせずくつろげるアウトドアスペース。家の随所にこうしたコミュニケーションの場を設けたことで、世帯間の会話も自然に生まれているといいます。
断熱性や気密性にもこだわった家は、冬暖かく、夏涼しいと家族にも大好評。「人生の中で一番成功した買い物だった」と大満足のご様子です。
ギャラリー
■玄関土間
訪れた人が庭の美しさに圧倒されるという玄関。内装を白と黒、木の素材ですっきりまとめることで、外の景色を絵画のように楽しめる仕掛けです。
■リビング
リビングの床は30cmほど下げて腰掛けられる仕様に。上下に窓を設置することで、明るい空間になりました。
■キッチン
玄関の土間は、キャンプ用品や自転車の手入れをするのに重宝。窓を開ければデッキと一体化し、空間の使い道が広がります。
■デッキ
2階のデッキは子世帯のプライべートガーデン。レモンの木やハーブなど実用的な植物を植えることで、キッチンガーデン的な役割も果たしています。
■キッチン(子世帯)
造作キッチンの上部の吊り棚には、グラス類や道具類を掛けて見せる収納に。床はフレンチパイン、壁の一部は黒いセメントタイルで仕上げました。
■外観
各世帯それぞれに玄関を設け、プライバシーを優先した家の造り。植栽をバランスよく配植することで、建物の印象を軽やかにしています。
写真:①②③④以外 岡松愛子