工務店がつくるいい家
仕事場としても使う キッチンと生活の場を 共有し合う住まい
【ma maison ~私の家~】東京都練馬区
「食と緑を愉しむ終の棲家」がこの家のコンセプト。
庭を窓越しに眺めながら、オープンキッチンで料理できます。
ワンフロアで生活が完結する家
敷地100坪の実家で長らく両親と暮らしてきましたが、2人を見送ったタイミングで敷地の半分を処分。ひとり暮らしのための住まいに建て替えました。施主が最もこだわったのがキッチン。これまでも30年以上自宅でフランス料理教室を主宰してきましたが、新築を機に生徒6人のコンパクトなスタイルに変更することを決め、これを前提にプランニングを進めました。キッチンカウンターの前には生徒たちが座るベンチを造作で設置。背の高いベンチに座ると、調理する手元や鍋の中の様子まで目が届きます。壁面には、2台分の冷蔵庫スペースと充実した壁面収納を設置。スパイスなどをしまえる小棚や、フライパンを吊り下げる収納スペースなど、細やかな収納計画で片付けやすい空間となりました。サイドの勝手口からウッドデッキに直接出られるので、ウッドデッキで軽食をとったり、晩酌を楽しんだりと、気軽に行き来しています。寝室兼書斎はリビングの隣に配置。室内窓でリビングとつながっているため、個室の閉塞感を感じずに過ごせます。室内窓を開けたままデスクに向かうと、室内の窓越しに視線が庭へと広がり、開放的な印象に。プライベート性の高い寝室をリビングとゆるやかにつなげることで、どこにいても快適に過ごせる住まいとなりました。寝室と水まわりが直接つながっているのも、この家の特徴。廊下を介さず、寝室から直接行き来できるので、ストレスなく過ごせます。2階には客間と趣味室を配し、仕事と生活のためのスペースを1階に集約。暮らしがワンフロアで完結しているのも便利です。教室を訪れる生徒たちが気軽に使えるよう、廊下の一角に独立した洗面台を配置。トイレは両サイドに引戸をつけたので、寝室と廊下の2方向から使えます。玄関には来客のコート掛けを設置。「プライベート」と「仕事」、「食」と「暮らし」、「昼の時間」と「夜の時間」の境目をなくし、暮らしを大らかに包み込む住まいとなりました。
ギャラリー
■リビング
2階の室内窓から見下ろすと、キッチン全体が目下に広がります。無垢のチーク材で仕上げた床が温かみのある印象。
■寝室
寝室のデスクスペース。室内窓を開くとリビング空間や窓の向こうの庭へとつながります。
■洗面室
写真手前と奥の2カ所に引戸を設置。来客時は寝室側の扉を施錠することにより、プライバシーが保たれます。
■趣味コーナー
趣味の場として活用している2階。室内窓には引戸がついており、来客が宿泊する時はこの戸を閉めると独立した空間に。トイレとミニキッチンも設置しています。
■外観
施主の依頼で淡いピンクの外観に。ウッドデッキへの入口はキッチンの勝手口へと直結しています。
■ウッドデッキ
植栽は園芸家に依頼。東北で自生していた雑木でまとめ、自然な眺めをデッキから楽しんでいます。
写真:渡辺慎一