工務店がつくるいい家
庭を中心に 生活空間を再構築 家族の絆が深まる間取りに
【M様邸 暮らしと仕事場をつなぐ家】長野県長野市
LDKとスタジオを近づけ、暮らしと仕事場をつなぐ配置に。L字廊下を生かし、リビングからもスタジオからも庭を眺められるつくりです。
LDK空間を大胆に移動
カメラマンであるご主人の仕事場を兼ねた家を探し、増改築を重ねた100坪超の和風住宅を見つけた施主夫妻。コの字形に庭を囲んだ家の配置や落ち着いた佇まい、風情ある建具などが気に入り、購入を決めました。しかし、引越しから1年後、台風による川の氾濫で床上浸水に見舞われる被害に遭遇。これを機に、間取りや使い勝手の不満を解消し、居住性を高めるリフォームを決意しました。
この家の悩みは、ご主人の撮影スタジオと、家族が使うLDKが離れていてコミュニケーションが取りづらいこと。さらに、西側のLDKは日当たりが悪く、暗く寒かったこと、庭を十分に生かせていなかったことも課題でした。
リフォームを担当した「松代建設工業」は、家が広くて使われていなかったスペースを洗い出し、暮らしに必要な機能を整理して生活空間をコンパクトにまとめることを提案。リフォームするエリア、しないエリアを切り分けることで、改修コストや将来的な光熱費を抑えることをアドバイスしました。
その結果、以前は活用できていなかった広縁と旧和室をLDKとして改修することに。この旧和室は南側の窓から日差しがたっぷり差し込み、家の中で最も居心地よいスペースです。ここを家族が集まるLDKにすることで、スタジオとLDKがゆるやかにつながり、理想的な家族団らんの場が実現しました。
LDKに近くなったスタジオとの間は観音開きの扉で開放できるようにし、L字型廊下の風情を残したプランに。スタジオ内の薪ストーブは、くつろぎの時間を過ごすときに重宝しています。また、スタジオ撮影の際、キッチンが近くにあることで料理撮影がスムーズになるなど、双方にメリットをもたらすつくりになっています。「個室にこもることが少なく、一緒に過ごすことが多い家族なので、互いの気配がわかるこの間取りはとても快適」とご主人。家族の絆と結びつきが一層深まっているようです。
ギャラリー
■キッチン
家族の会話が楽しめるオープンキッチンは職人による造作。床の間だったスペースを収納に変え、左奥には食品庫を新たに設けました。
■ダイニングキッチン
和の風情を感じさせる天井はあえて残し、グレーの壁で落ち着きを演出。
■仕事場
撮影スタジオには事務スペースと来客用玄関を設けて使い勝手をアップ。既存の薪ストーブは、家族団らんの場所として使うこともあるそうです。
■仕事場
持て余すほど広かったスタジオの一部にハコをつくる感覚で寝室を新設。俯瞰で撮影するときは、はしごに上って撮影します。風情のある板張りの壁や床は、既存のまま残しました。
■ランドリースペース
洗濯後の乾燥やアイロンがけもできるランドリースペース。床は掃除しやすいクッションフロアを採用。
■玄関
庭の飛び石の先にある赤い扉がスタジオの入口。
写真:①以外 渡辺慎一