建物の形状が四角や長方形といった矩形の場合の間取りでは、どうしても陽当たりの悪い方角の部屋が出来がちです。そこで、建物をＬ字型にして中庭を囲み、全室に、南向き、東向きの明るい開口部を確保した住まいです。

暗くなりがちな浴室やトイレまでも明るく風通しの良い配置にすることができます。 中庭を通して、各部屋に居る家族の気配を感じる事ができながらも、中庭自体が広いと、程よい距離感も確保できます。

和室は客間として使ったり、或いはご両親の部屋にすれば、孫たちが庭で遊んだり縁側を通って顔を出したり、一緒に日向ぼっこもできます。 広いテラスや縁側は、夏は厳しい陽射しを遮り、冬は部屋の奥まで太陽の暖かさを届けてくれる日本の古き良き住まいの在り方を醸し出してくれます。

犬を飼えば中庭を自由に走り廻る事ができ、いつも家族の視線の中で暖かく見守られるでしょう。中庭のシンボルツリーは、家のどの場所からも眺めることができ季節の移ろいを教えてくれます。

ナチュラルな外構は、ラティス風の回廊を挟み中庭を閉鎖的にしないながらも道路からは適度な目隠しになります。完全な目隠し塀よりも敷地の中が少し垣間見える方が、外からの視線を隠さないので侵入者が入りにくいという効果があります。カーポートと玄関をつなぐアプローチ部分には屋根をかけ、行き来をしやすくしています。

緑と共存するナチュラルな外観の住宅です。
各部屋が自然と繋がるよう、中庭を囲むL字型のプランを採用しました。
浴室を含むどの部屋からもシンボルツリーを望むことができます。