注文住宅の費用は、
土地と建物
だけじゃない

2019年3月20日

  • 土地の購入費
  • 建築費

抑えたいポイント

  • 土地や建物以外の費用には現金が必要になるものも多い
  • 取得時の諸費用の目安は建築費用の5〜10%くらい
  • 新築一戸建ての耐久消費財(家電、家具など)の購入費は平均約200万円

意外とかかる!諸費用の把握は
しっかりと

家づくりに際し、土地や建物価格以外にかかる費用は意外に多いもの。

土地や建物の購入費、建設費のほか、消費税はもちろん、印紙税、登記の際にかかる登録免許税、固定資産税、司法書士へ支払う登記手数料、保証会社などを利用する場合にかかるローン保証料、火災保険料など、さまざまなものがあります。

このほかにもカーテン・エアコン・照明器具、家具など耐久消費財の購入や、引越しにかかる費用なども意外と大きな出費になります。

あとで困らないように、事前に把握して、資金計画の予算に加えておきましょう。

家をつくるときにかかる
諸費用

土地・建物の購入に関係する諸費用は、建築費用(本体価格+付帯工事費)のおおよそ5〜10%が一般的です。

仮に2,500万円の家を建てる場合、諸費用を5%と見積もっても125万円必要になります。

<土地に関する諸費用>
印紙税 土地の売買契約書に貼付けする印紙代で、契約金額によって異なります。(軽減措置あり)
例)1000万円超5000万円以下の場合…1万円(軽減措置後)
登記費用 土地の移転登記費用
登録免許税 司法書士への報酬(司法書士によって報酬は異なります)
固定資産税等
(清算金)
対象の土地にかかる固定資産税と都市計画税を引き渡し時点から日割り計算した金額で支払います。
仲介手数料 不動産会社を通じて購入した場合に発生する手数料です。
【(購入価格×3%+6万円)+消費税】が上限
不動産取得税 土地を取得した場合に納付する税金です。(軽減措置があります)
<建物に関する諸費用>
建築確認
申請費用
審査機関に支払う金額は構造や面積によって変動します。
地盤調査費 建物を建てるのに必要な地盤の強度や性質を把握するために行う調査費用です。
地盤改良費 地盤調査の結果、改良が必要な場合にかかる工事費用です。
地盤や規模、構造などによって異なりますが、30万〜150万円程度が目安です。
地鎮祭初穂料 地鎮祭や上棟式を行う場合にかかる費用です。
水道加入金 自治体や水道メーター口径によって異なります。
登記費用 所有権保存登記、表示登記を行う際にかかる費用、登録免許税と司法書士への報酬です。
※司法書士によって報酬は異なります。
不動産取得税 建物を取得した場合に納付する税金です。(軽減措置があります)
印紙税 設計・工事請負契約書に貼る印紙代です。
(契約金額によって異なり、軽減措置があります。)
例)1000万円超5000万円以下の場合…1万円(軽減措置後)

※諸費用に含める項目は施工を請け負うところによって異なり、別途工事費の中に含まれているケースもあります。

耐久消費財に使う金額は
いくら?

住宅金融支援機構の2014年度「住宅取得に係る消費実態調査(2015年8月発表)」によると、住宅を建築・購入した世帯が概ね1年以内に購入した(及び購入予定の)耐久消費財の1世帯当たりの平均額は

  • ・持家系の一戸建て(新築)の場合:201.0万円
  • ・建売住宅の場合:105.1万円

でした。

また、住宅建築に伴う引越し費用の平均額は、持家系総合(戸建、建売、新築分譲マンション)16.0万円となっています。

どんなものが必要?
事前に確認を

同じ調査結果では、30%以上の世帯が購入している耐久消費財は、

  • 1. カーテン(58.2%)
  • 2. 照明器具(55.3%)
  • 3. ルームエアコン(37.2%)
  • 4. じゅうたん・カーペット(34.3%)

というランキングが見えてきました。

この品目以外で30%以上の世帯が購入しているのは、テレビ(31.0%)、応接セット(30.6%)です。

※( )内は新規購入世帯比率

購入世帯あたりの平均購入額でみると、もっとも購入金額が大きい品目は「乗用車(新車)」で、購入世帯当たり平均購入金額は約231.5万円。乗用車(新車)以外で平均購入金額が10万円を超えるものには、次のようなものがあります。

  • ・太陽光発電システム(204.0万円)
  • ・乗用車(中古車)(105.6万円)
  • ・太陽熱温水器(34.9万円)
  • ・門・へい(垣根)(64.3万円)
  • ・ピアノ(49.5万円)
  • ・オートバイ・スクーター(30.7万円)
  • ・電気冷蔵庫(13.6万円)
  • ・食器洗い機(11.1万円)
  • ・ルームエアコン(23.6万円)
  • ・応接セット(11.9万円)
  • ・食堂セット(10.7万円)
  • ・テレビ(13.9万円)

※( )内は購入世帯当たり平均購入額

土地や建物以外にも、これだけの出費を見積もる必要があります。住宅購入のプランに加えて、じっくり検討しましょう。

(執筆:株式会社エフピー研究所
ファイナンシャルプランナー 今野隆文)

※本サイトに掲載の内容は、平成30年12月の法令に基づき作成しております。

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