“いい住まい、いい暮らし”の実現を競う、住宅施工例コンテスト

LIXILメンバーズコンテスト2017 ─優秀作品発表─

審査の様子

LIXILメンバーズコンテスト2017 審査の様子

2017年度は過去最高件数のご応募をいただきました。

応募者の皆様、また住まい手の皆様に改めて感謝申し上げます。

去る10月11日、厳正に審査を行い上位入賞作品を決定いたしました。

今年も応募作品のレベルが非常に高く、実力伯仲の難しい審査となりました。

全国でも最上位の賞である“大賞”を決する公開審査が、
2018年2月8日の表彰式典にて行われ、
大勢の工務店様・リフォーム店様が見守るなか、大賞受賞作品が決定しました。

LIXILメンバーズコンテスト2017表彰式

LIXILメンバーズコンテスト2017表彰式 審査員総評

公開審査は大賞候補6社による公開プレゼンテーションと、
審査員からの質疑応答を経て、審査にうつります。

作品の特徴や建築・リフォームに至った背景などを、
限られた時間のプレゼンテーションで最大限、表現されました。

接戦を制した作品には、どのような決め手があったのか、審査員の皆様にお伺いしました。


新築部門大賞:(株)I.D.Works様 「庭とつながるくらし(K様邸)」

リフォーム部門大賞:(株)CONY JAPANスペースアップ 堺泉北店様 「庭園美術館(K様邸)」

  • LIXILメンバーズコンテスト2017の応募作品を振り返っていかがですか?

    伊礼先生
    3,000件を超える応募作品を審査するのは非常に大変なことではありますが、年々レベルが上がってきていることを強く感じることができました。特に今年は工務店の設計・施工で良い作品が多かったように思います。
    古橋先生
    審査員を務めて6年目になりますが、当初と比較すると庭に対する意識が大きく変わってきたと思います。一般的な建築系のコンテストでは建物だけで庭がない作品が多い中、これだけ庭にもこだわった作品が多く寄せられるのはこのコンテストの特長で、嬉しく思っています。
    木藤先生
    私も家の内と外との繋がりを大事にしている住宅が増えてきたと思います。一方で、温熱環境等とのバランスに配慮することが大事だなとも感じました。また、新築部門では平屋の作品が非常に多く、ライフスタイルの変化も感じられ、そういった変化に対応した作品が今後増えてくると注目しています。リフォーム部門ではどうしても目を引く古民家改修。それ以外の作品、例えばマンションリフォームや築数十年の住宅リフォームも、上位入賞を多数果たした事も、これからの住宅ストック活用のヒントとしてとても有意義だったと思います。
    前先生
    家における窓の魅力を引き出した良い作品が多く見られ、素晴らしかったと思います。高いエコロジー性能を保ちつつ、意匠性も高い作品も多く見受けられました。また、北海道から九州まで幅広い地域でエコロジー賞を受賞する作品があったことも、気候条件の異なる地域の事例として価値があると感じています。一方で、都市部の敷地条件が厳しい作品が少なかったように感じました。「良い敷地・狙った季節・狙った時刻」という条件が整っていなくても、快適な住環境が提供できるかが設計の腕の見せ所。来年に期待したいと思います。
  • リフォーム部門の大賞受賞作品について

    古橋先生
    窓を額縁に見立て、庭を絵画のように見せるというコンセプトが徹底され、ノイズを極限まで削る努力が光ったと思います。夜間の照明計画によって、窓から見える樹木を存分に楽しめる環境を整えた配慮も素晴らしく、大賞にふさわしい作品だったと思います。
    木藤先生
    大規模なリフォームの事例で、建物はほとんど刷新した一方で、庭から見た時の住宅の外観をあえて新築のように見せないように配慮されている。外から見た時の庭と住宅の佇まいを調和させる心遣いが決め手になったと思います。
    前先生
    現場で住まい手と何度も打ち合わせをして決めたという窓の設け方が、制約があるリフォームならではの魅力に満ちていました。新築では逆に難しいことにチャレンジされたと評価したいと思います。断熱性能に関しても資料にしっかりと書き込まれていることも評価のポイントの一つです。性能を高めるために開口部を減らして暗い空間にすることもなく、室内空間も天井をフラットにし、壁と天井を白で統一することで、部屋全体に光がまわり、明るくする効果も得られています。
    伊礼先生
    物理的には新築に近いのですが、作品にかけた想いがすごくリフォームだなぁと思いました。何もかもを新しくするのではなく、良いものは残す、引き継いで持ち込むという判断が良い結果に繋がったのだと思います。
  • 新築部門の大賞受賞作品について

    木藤先生
    どの作品も家の内と外の繋がりを意識した非常に素晴らしい作品だと感じました。どこで差があったのかと言うと、第三者に対する配慮ができたかどうかだと思います。住まい手の幸せだけでなく、周辺環境への配慮も大切にした点が大賞作品にふさわしいと感じたポイントでした。
    前先生
    どれも大変魅力的な作品であることは間違いないのですが、性能の確保という意味ではより一層の努力が求められると思います。意匠性が良く・性能も良い家は住み心地・居心地が良く、住まい手はそれを求めているはずです。意匠性と性能の、より高いレベルでの両立を目指して貰いたいと思います。
    古橋先生
    ゾーニング計画のプロセスが素晴らしかったと思います。この大賞作品のように、庭を一つの部屋と捉えて設計をするという事がもっと一般的になっていくことを願っています。ガーデンには数値で評価できない豊かさ、心地よさがあるということを住まい手にも積極的に発信して欲しいと思います。
    伊礼先生
    本当に僅差の戦いで、どの作品も素晴らしい作品でした。最終的に決め手になったのは、この家が建つことで周辺環境の価値までも上げることになるような作品の力を感じた点です。佇まいの美しさや緑を周囲におすそ分けする配慮などが光ったと思います。建築はバックヤードがとても大事で、バックヤードを疎かにすると、LDK空間まで崩れてくるものですが、こちらの作品はバックヤードが整えられ、住まい手が心地よく住める空間に仕上げられていると思います。
  • LIXILメンバーズコンテスト2018の応募作品に期待することは何でしょうか?

    前先生
    まずは住まいの性能確保をお願いしたいのですが、加えて「良い敷地・狙った季節・狙った時刻」という条件が整っていなくても、快適な住環境が提供できるということを示す作品の応募を期待したいと思っています。そういった作品が、多くの方から参照される好事例になるはずです。
    古橋先生
    庭を間取りの一部として捉えてプランニングすると、庭を外壁で囲むプランになりがちです。街並みに対して閉じるだけでなく、街並みの一部としてその家がふさわしいのかどうかが問われるコンテストになってきています。周囲に緑をおすそ分けする等、工夫してみて欲しいと思います。例えば車の駐車を道路に対して少し角度をつけて計画すると、小さい三角のスペースができますので、そこを緑化するですとか、外壁に木の陰を映すよう照明計画をたてるだけでもドラマチックな情景が作れると思います。来年はそのような創意工夫ある作品を期待したいです。
    木藤先生
    来年は住まいが他者に及ぼす影響をどれだけ考え尽くされたかに注目したいと思います。住まい手の想いを大切にしつつ、隣家や周辺環境にも配慮ができている作品がもっと増えることを願っています。例えば、「お隣の家の窓を避けて窓を作った」という事は、よくある事です。この時、当然のこととして無自覚に計画してしまうのか、分かった上で計画するかでは、結果が同じでも作品の深みが全く違ってくると思います。そのような工務店になら家を頼んでみたい、そう信頼されるような会社が増えてくることを願っています。
    伊礼先生
    工務店はハウスメーカーや建築家よりも更に誠実に仕事をするべきだと思っています。
    より美しい、より佇まいの良い、誠実な作品をもっとたくさん見たいと思います。理屈抜きにこれは綺麗、感じが良いと思えるもの、そんな作品待っています。
  • 審査員の先生方、たくさんの作品、また長期にわたる審査をありがとうございました。

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