“いい住まい、いい暮らし”の実現を競う、住宅施工例コンテスト

審査の様子

LIXILメンバーズコンテスト2016 審査の様子

2016年度は前年を上回る多数の応募をいただきました。
応募者の皆様、また住まい手の皆様に改めて感謝申し上げます。
去る11月4日、厳正に審査を行い上位入賞作品を決定いたしました。

今年も応募作品のレベルが非常に高く、実力伯仲の難しい審査となりました。
全国でも最上位の賞である"大賞"を決する公開審査が、2017年2月9日の表彰式典にて行われ、
大勢の工務店様・リフォーム店様が見守るなか、大賞受賞作品が決定しました。

LIXILメンバーズコンテスト2016表彰式

LIXILメンバーズコンテスト2016表彰式 審査員総評

公開審査は大賞候補6社による公開プレゼンテーションと、
審査員からの質疑応答を経て、審査にうつります。

作品の特徴や建築・リフォームに至った背景などを、
限られた時間のプレゼンテーションで最大限、表現されました。

接戦を制した作品には、どのような決め手があったのか、審査員の皆様にお伺いしました。


新築部門大賞:(株)古谷野工務店様 「東大宮の家」

リフォーム部門大賞:(株)エージェント様 「土間のある暮らし」

  • 新築部門

    伊礼先生
    大賞に輝いた「東大宮の家」は窓の採り方や光の取り入れ方が非常に上手で、設計の手腕には目を見張るものがあった。
    住宅のプロポーション・外構の美しさ、プランニングの巧みさが総合的に評価されての結果だと思います。
    一つ注文をつけさせてもらうとすると、“デザインのためのデザイン”ではなく、何のためのデザインかをもう一歩突き詰めてみて欲しい。
    住まいの使い勝手や、手に触れる感触、温熱環境など、住まい手への思いやりを持った目に見えないデザインも重要だと思います。
    古橋先生
    敷地の使い方が非常に上手だなと感じました。
    敷地に対する建物の配置計画はもちろん、敢えて住宅をコンパクトにし空間を設ける、
    敷地の中心に菜園を設けるなど、宅地としての効率だけを求めず、街並みに配慮する姿勢が素晴らしい。
    木藤先生
    最終的にこの住宅が選ばれたのは、敷地の使い方、近隣への配慮などから、“住み易さ”がイメージできたからだと思います。
    他の2作品ももちろん近隣環境や敷地を読み込まれていたと感じましたが、プランニングの秀逸さが決め手になりました。
  • リフォーム部門

    伊礼先生
    古民家再生、マンションリフォームを同じ基準で比較することは非常に困難で、“何を評価するか”でずいぶん結果も変わったかと思います。
    その中で、「土間のある暮らし」は数多く寄せられたマンションリフォーム事例の中で、ずば抜けて評価されていたということは事実。
    これまでにないマンションリフォームの考え方を示してくれたという点を高く評価し、見事大賞を獲得されました。
    設計の上手さはもちろんですが、装飾や照明が過不足なくまとまっていて非常に好感が持てましたし、
    室内の物干しスペースとダイニングを建具1枚でさりげなく仕切っている、この最低限の工夫が最大限の効果に繋がったと思います。
    古橋先生
    中古物件であっても、しっかりリノベーションをすれば理想の住宅をつくれるという良い見本となる作品だと思う。
    お施主様の要望を取り入れつつ、生活しやすい空間に仕上げるための提案内容が素晴らしかった。
    やり過ぎ感がなく、しっかりベースを押さえられているところも好感が持てる。
    木藤先生
    この住まいはどこを切り取っても一貫した価値観や面白みを感じることができます。
    特定の年代や、嗜好の方のみでなく、これから新築やリフォームを考える多くの方の参考になる事例だと思います。
  • 来年度の応募に対する期待は?

    伊礼先生
    今回の大会は非常にレベルが高い作品が多く、審査も大変苦労しました。
    設計事務所が設計した作品も多かったので、次回はぜひ、工務店の設計・施工で素晴らしい作品を期待したいと思います。
    お施主様の要望を親切に叶えようと、丁寧に仕事をすることは素晴らしいことなのだけれど、
    それだけではない、プロとして芯を持った提案をしっかりして、それでいて素晴らしい作品を作ってほしいと思います。
    古橋先生
    「家庭」というのは「庭のある家」と書くほど、大事な関係だと考えています。
    外部空間も、間取りの一部として捉えた、内と外を繋ぐ生活を提案して欲しいと思います。
    地域性を考慮しつつ、風・光・景色、季節までも、外部空間として積極的に取り入れる事で、個性あるより豊かな「家庭」が築けるはずです。
    お施主様に、「気がつけばいつもここにいる」と仰ってくれる、そんな空間づくりにぜひチャレンジしてください。
    木藤先生
    今回の大会でたくさんの良い作品を見てきました。
    どの作品も“住まいの力”が高かったことは当然ですが、その中でも更に目を引くような作品は、
    お施主様の“暮らす力”も高かったと感じます。そういったお施主様に出会える事が、その会社の力でもあると思います。
    “暮らし”を支える“住まい”、“住まい”の上での“暮らし”、そのそれぞれの魅力が溢れる作品を次回も楽しみにしています。
  • 審査員の先生方、たくさんの作品、また長期にわたる審査をありがとうございました。

ページトップへ