住環境
トータルプランニングで
安心と開放を
両立した住まい

【月灯りの庭いえ】広島県福山市

家族構成:建て主+子ども2人+祖父母

構造:木造

規模:2階建て

延床面積:109.00㎡

設計・施工:にわとや モリタ

  • 新築

植物好きの建て主の希望による、森の中にいるような自然を感じられる家。外構を含めた住環境のプランニングで、大好きな植物を愛でる暮らしを叶えました。

自然を身近に感じられる仕掛け

建て主が家づくりで希望したのは、気軽に人が集えること、周囲の視線を気にせずに過ごせること、そして、森の中にいるような自然を感じられる家にすること。設計・施工を担当した「にわとや モリタ」は、建物だけでなく、外構を含めた住環境をプランニングできる工務店。植栽や建物の配置を同時に計画することで開放感あふれる理想の住まいをかたちにしています。

南と北の2方向に庭を配し、それぞれの庭に向けて大きく開口を開くプラン。敷地に対して斜めに建物を配置して、隣家からの視線を外し、植栽スペースを十分に確保しています。暮らしの中心となるリビングの南側には気軽に出入りできる縁側とウッドデッキを設置。屋根裏の構造を現しにしてリビングと連続性を持たせ、さらに床張りの方向を縁側と揃え、室内とのつながりを強調しています。

夏場の強い日差しは深い軒でコントロール。冬はあたたかな陽光を室内に取り込み、年間通して過ごしやすい住環境を担保。さらに圧迫感のない袖壁と落葉樹中心の植栽で道路からの視線を遮断し、カーテンなしで過ごせる安心感と開放感を両立しました。住まいの北側に配した土間玄関は、リビングのソファからも望める前庭に隣接。収納を兼ねたベンチを設置することで、ご近所の方と井戸端会議をしたり、ベンチに座って庭を眺めたり、住まいの一部として多目的に活用できる空間になりました。

夜には壁面の照明が月灯りのようにやさしく草花を照らし、昼とは違う表情を演出。あたたかな灯りに包まれた家に帰れる喜びを日々、実感しているそうです。

敷地に対して建物を斜めに配置し、道路からの視線を避けつつ、植栽スペースを確保。袖壁は敷地の境界内に配置し、空間にゆとりを持たせました。

収納を兼ねたベンチを玄関土間に設置。近所の人が訪ねてきやすい井戸端の風景を再現。夜はライトアップされた「月灯りの庭」をベンチで鑑賞できます。

南向きの下屋は軒を深くして、夏は直射日光を遮り、冬は暖かな日差しを採りこめます。樋を設けていないためスッキリと見え、スリムな換気口も軒裏の美しさを際立せます。

■キッチン

キッチンは天井を下げて奥行き感を演出。大きな開口が採光と風の通り道をつくり、フレームのように緑豊かな山並みを切り取っています。

■ダイニング

梁を現わしにすることで、木造らしさを演出。天井を板張りにすることで、より温かみのある空間になっています。

■サニタリー

造作の収納家具でスッキリとしたサニタリー。ミラーの照明が落ち着いた雰囲気を演出しています。

■ウォークインクロゼット

建て主専用のウォークインクロゼット。設計の段階から洋服は「掛ける収納」を想定。ポールを取り付け、可動式の棚でスペースを有効に活用しています。

■トイレ

ニッチを活用してコンパクトな手洗いを設置しました。屋外用タイルに照明を当て、光の陰影を楽しんでいます。

■外観

太陽光パネルは、道路から見えない真東勾配の大屋根に配置。落ち着いた壁色が植栽と調和しています。

写真:①②以外 渡辺慎一

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