【景色を切り取ったピクチャーウィンドウの家】北海道札幌市
家族構成:夫婦+子供1人
構造:在来工法・2階建て
規模:2階建て
延床面積:112.00㎡
設計・施工:株式会社アルティザン建築工房
高台で、見晴らしのよい土地に建つ物件をリフォームし、眺望を暮らしのなかに取り込みました。将来的に1階だけで暮らしが完結できるような間取りに変更して、ずっと快適なすまいに生まれ変わりました。
子どもの成長とともに手狭になってきた賃貸マンション。庭つきの一戸建て住宅を考え始めた際に、希望したのが、交通アクセスがよく自然豊かな人気エリアでした。土地探しが難航するなか、出合ったのが中古住宅つき物件です。しかし、旗竿敷地かつ隣家よりも一段下がった窪地で、広さは希望の倍。それでも決めたのは高台で、隣家のない北東部から街が一望できる見晴らしのよさでした。
既存の総2階建て住宅の一部を取り壊し、眺望を暮らしに取り込むようにフルリフォーム。予算を考慮して構造体や間口を生かしたプランですが、窓は高性能樹脂窓「エルスターS」(LIXIL)を採用して断熱性やデザイン性を大幅にアップ。印象的なのが、リクエストに応えて広すぎた間取りをコンパクトにまとめ、将来1階だけで暮らしが完結できるようにしている点。ファミリー収納を軸に主寝室、浴室、LDKを配して回遊性のある動線にし、「わざわざ○○する」という動きがありません。
平屋感覚の住まいの2階はというと、間仕切りできる子ども室を設けたのみ。子どもが独立後には趣味空間や仕事部屋など、ライフスタイルの変化に適応する空間になっています。部屋数を抑えた代わりに生み出したのが吹き抜けで、北東に二面採光の高窓を設けて視界を広げ、2階だけではなく1階の採光性や開放感を高めるように工夫されています。
必要な広さと機能、収納力を確保し、立地のクセを個性として巧みに取り入れた高度な設計力。人気のエリアで予算内に手にしたマイホームにご夫妻は大満足の様子です。
写真:①②以外 諏訪智也