茶の間を日当たりのいい
東南に移し、

構造を生かした
吹き抜けで開放的に

[Y様邸]岩手県一関市

LIXILメンバーズコンテスト2012

リフォーム部門・地域最優秀賞受賞作品

家族構成:夫婦

築年数:約100年

改装床面積:89.28㎡

設計・施工:有限会社オイカワハウジング

  • リフォーム

築百数十年以上の古い木造住宅は冬寒く、日中も薄暗い状態でした。増改築が繰り返され、ちぐはぐになっていた空間を整理して、動線をすっきりと。しっかりした梁と大黒柱を生かして吹き抜けを設けて開放的にリフォーム。暮らしやすい家に生まれ変わりました。

構造を表しにして広々と。断熱、暖房を改善して快適に

建築後、百数十年は経とうという木造のY邸。ご主人からリフォームの相談を受けたオイカワハウジングの及川京一社長が現地調査したところ、小屋裏には見事な木構造が健在でした。「自然な木材の曲がりや反りをうまく組み合わせていました。この施工を手掛けた大工さんの技をないがしろにしてはいけない。そんな責任感が生まれました。」及川社長はこのように振り返ります。

要望は大きく分けて4点。「マイナス10℃にもなる冬の寒さをなんとかしたい」「キッチンなど水回りを快適にして団らんできる場にしてほしい」「昼間でも照明が必要なほど暗かったので、日差しを取り入れてほしい」「動線を整理して住みやすくしたい」というポイントが挙げられました。

これまでに増改築が繰り返されてきたことで、居室の間には多くの段差があり、動線もつぎはぎの状態に。そこで、北側にキッチンとダイニング、浴室・洗面室をまとめ、日当たりのいい南側に茶の間を移動するプランが提案されました。

既存の梁や大黒柱はそのまま生かしながら、耐震補強のために新しく加えた柱・梁には同系色の塗装を施して、新旧の一体感を演出。耐震性を高めたうえで、立派な既存の木構造は表しにして、大きな吹き抜けが設けられました。

暗くなりがちな北側のキッチンには高窓を設けて採光を図り、地窓を新設して風の通り道も確保。キッチンの上部にはロフトを新設。多目的に使える部屋として活用されることに。また、床下にはスラブヒーターを敷設。蓄熱暖房器も2台設置して、室内を均一に暖房できるようにしました。壁や天井には現場発泡ウレタンを吹き付けて、断熱性も大幅に向上させています。

床は全面に檜の縁甲板張りに。柔らかくもしっかりとした質感で生活の場に温もりを与えてくれています。長いときを経た木造の味わいを大事にしながら、リフォームによって現代の生活に必要な快適性をほどよくプラス。代々受け継いできた住まいに新たな生命を吹き込むことができました。

既存の梁を表しにした吹き抜けで広がりの生まれた室内。キッチンからは、ダイニング、茶の間まで視線が抜けて、光や風もよく通るようになりました。

縦横にしっかりと組まれた既存の小屋組み。耐震のため必要な補強を施しながら、新たに塗装し直し、美しく頼もしい姿を室内に表しています。

玄関ホールは吹き抜けでゆったりとした雰囲気に。階段を上がると、多目的に使えるロフトへと続きます。スラブヒーターと蓄熱暖房機を新設し、輻射熱による暖房で大空間を均一な温度にしています。

■玄関

造作で下足収納を取り付け、すっきりとした玄関。断熱性の高いガラス戸を採用することで、明るさを取り込むことができました。

■茶室

日が差し込まなかった応接室に大きな開口部を設けた茶の間に変更。明るく落ち着く場所に。

■ロフト

吹き抜けの上部は多目的に使えるロフトに。きれいに磨き直し、塗装をかけた木構造が美しく映えます。

設計・施工

有限会社オイカワハウジング
岩手県一関市大東町沖田字霞沢39-1

及川京一社長は、1972年、東京で創業し、家づくりの実績を積み重ねてきました。その後、故郷である岩手県一関市に戻り、地元への貢献を志し、1993年にオイカワハウジングを設立。新築のほか、リフォーム、メンテナンス工事、エクステリアなど住宅回りの幅広い相談に対応しています。

土台にはヒバ材、柱には桧、杉材を使用し、仕上材にも無垢材をふんだんに使用。安心で健康快適な住宅を提供しています。スーパーウォール工法も採用しており、高気密・高断熱・高耐震住宅の実績も豊富です。

また、スペースを有効に活用する為、床下収納、居室収納等、多くの収納を設けるノウハウも同社の特徴です。丁寧なヒアリングをもとに、使い勝手のいいように可動棚やハンガーパイプ等を設置する提案も得意にしています。

そのほか、技術の高い職人の腕を生かし、キッチンカウンターやリビングボード等、オリジナルの造作家具も人気。気軽に相談できる身近な「住まいの工房」として、地元を中心に多くの顧客に親しまれています。

掲載:2013年10月

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