築30年のRC造を
2階リビングに変えて
明るく開放的な家に

[ビアンコ・モダン]和歌山県紀美野町

第21回TH大賞(リフォーム部門)

審査員奨励賞受賞作品

構造:RC造

規模:2階建て

設計・施工:有限会社丈六工務店

  • リフォーム

両親から受け継いだ住宅は、使わない空間ばかりが残されて、日差しも入りにくく暗い印象でした。
そこで、LDKを2階に配置。大胆に増築して、若い家族が伸びやかに暮らせるモダンな家に仕上げました。

LDKを2階に上げて西と南に増築。明るさと広がりを出す

築30年のRC造の家は、ご主人の生まれ育ったご実家でした。お父さまが隣の母屋に移られて空き家となった建物を前に、ご主人は「このまま壊すのはもったいない。リフォームして自分たちの新居にしたい」と考えました。

「明るく開放的な空間に」「スキップフロアを取り入れたい」と夢が広がり、機能と意匠の両面で現代的なリニューアルを施すことに。西側と南側に増築を行い、1階にあったLDKを2階に動かすプランが提案されました。

2階の外周部にはアルミ製のルーバーを全面的に設置。玄関を東から反対側に動かすことで、建物のファサードが西側に変更。外観のイメージは大きく変わることに。

既存の建物は無断熱であったため、屋根、壁ともに吹き付け断熱を実施。そのほか、断熱玄関ドアの採用、リビング南側の大開口にもペアガラスを入れるなどして、断熱性を大幅に向上させました。エコキュートを設置してオール電化仕様とし、蛍光灯にLED照明も取り入れて、省エネ性が高く、環境にも配慮したエコ住宅に生まれ変わりました。

1階では元の玄関は隣接する母屋への通用口として残し、新しい玄関との間は広いホール状の通路で接続。2階では、増設した西側に既存の厚みをそのまま段差としたスキップフロアを新設。リビングには大きな開口部を設けて、広いテラスへ続く動線が生まれました。さらに南にはキッチンが増築されて、テラスを居室がL字型に囲い込むオープンな間取りに。

「以前は日中でも照明が必要だったのに、こんなに明るくなるとは」と奥様もびっくり。スイッチや建具の取っ手など細部には自分たちの気に入った製品をチョイスして、さらなる思い入れもプラス。大胆なリフォームによって、両親から受け継いだ古いRC造の建物は、若い家族が伸びやかに暮らせるモダンな家に仕上がりました。

西側の階段部分を撤去して、1階に玄関、2階にオープンフロアを増築。2階床のスラブ厚をそのまま段差としてスキップフロアに。

西側の一段下がった増築部とは引き戸で仕切ることもできるリビング。奥には客間にもなる和室も設けられました。

玄関に入るとまっすぐに通路が伸びていきます。突き当たりには窓越しにバルコニーに上るらせん階段が。あえて動線を長くして、奥行きを楽しむ設計に。

■LDK

ワンルームとなった2階のLDK。天井は方形屋根の形状に合わせた勾配になっています。キッチン部分を増築して、テラスを囲むような間取りに。

■浴室・洗面

浴室と洗面室は、ひとつながりのゆったりとした空間に。洗面ボウルは奥様の要望で2つ設置。

■玄関

増築部分にある新設の玄関には、収納量十分のシューズクロゼットを設置。靴の所有量の多いご夫婦のリクエストに対応しました。

設計・施工

有限会社丈六工務店
和歌山県海草郡紀美野町動木416

有限会社丈六工務店(和歌山県紀美野町)の丈六清作社長は、経験豊富な大工職でもあります。自ら現場で腕をふるい、新築のほかリフォームでも数多くの実績を誇ります。

「私たちが生活していくうえで一番大切なのは家族。住まいは家族を笑顔にする場であるべきと考えています。そのお手伝いをしたい。家づくりはやりがいのある仕事です」と丈六社長は笑顔を見せます。

リフォームでとくに重視しているのは現地調査。「既存の構造はどのような状態なのか。骨組みがある程度しっかりしていなければ、手を入れても長くは保ちません。そういうときにはあえてリフォームをお勧めしないこともあります」。大工職ならではの確かな眼力は頼もしい限りです。

掲載:2012年4月

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