窓辺に心地いい
居場所がある
機能美にあふれた
平屋風の住まい

【ミサトノイエ】群馬県高崎市

家族構成:夫婦+子ども3人

構造:木造

規模:2階建て

延床面積:106.31㎡

設計・施工:ほしかわ工務店

  • 新築

市街地を一望できる南に向けて、大きな開口部を設置。広いLDKを造作家具でゆるやかに間仕切りして、フレキシブルに使える住まいです。

使い勝手のいい大空間

賃貸アパートで暮らしていた施主ご夫妻。お祖母様が所有する高台の分譲地の一区画を譲り受けたことで、家づくりがスタートしました。依頼したのは地元の工務店で、自然素材を生かし、意匠性と機能性に長けた木造住宅に定評のあるほしかわ工務店です。南と東が道路に面した土地ですが、幸い、人通りも車通りも少なく、南に大きな開口部を取った設計プランとなりました。

市街地を一望でき、夜は星空が広がる景色を楽しめる開口部は、1階LDKに明るさと開放感を与えるだけではありません。床より30cm高くして窓辺に腰掛けられるようにし、LDKでの過ごし方の自由度を高めています。

住まい全体が開放的な空間となっていますが、収納も十分確保されています。キッチン、主寝室、2階の洋室、そして玄関まわりにはアレンジ自在の大容量の収納スペースを確保。さらに、玄関ホール横のシュークロゼットを抜けるとパントリーへ直行でき、キッチンから洗面室や主寝室に最短距離で行ける裏動線を設けるなど、回遊動線で室内の行き来をスムーズにしています。

また、ご夫妻の「自然の風合いを感じられる暮らし」という希望に応えた工夫も随所に施されています。壁は調湿性・消臭性に優れた十和田石配合の珪藻土を採用し、玄関ドアや階段は網代名栗加工仕上げに。さらに、高性能セルロースファイバーの断熱材を使い、通気性の高い船底天井には断熱材専用の下地を組み込むなど、細部まで追求して高気密・高断熱な家を実現しています。

家づくりの途中で三つ子の妊娠が判明しましたが、子どもたちの独立後を見据えた間取りと収納計画でプラン変更も追加工事もなく、一気に家族が増えても「とても快適で理想的」と高い評価を得ています。

南面の大開口部は「LWスライディング」(LIXIL)を使用。視界を遮らないフレームインデザインで、袖壁の障子を引き出せばプライバシーを守れます。

家具デザイナー・小泉誠さんデザインのソファに造作のオープン棚を組み合わせた、「おこもり」感あるリビングコーナー。窓側のソファは日向ぼっこに最適です。

ベンチ仕様の窓辺は家族のお気に入りスペース。造作のオープン棚は、開口部の採光や視界を遮らず、子どもも出し入れしやすい高さに設定されています。

■キッチン

約3畳のパントリー併設のオープンキッチン。カウンター下収納は子どもの安全対策で、一時的に有孔ボードを貼っていますが、十分な収納力を備えています。

■吹抜け

2階の階段室から1階のリビングダイニングが一望でき、フロアが違っても家族の気配を感じ取れ、声をかけやすい空間になっています。

■クロゼット

裏動線上に壁面収納を配し、奥のウォークインクロゼットから主寝室に出入りすることができます。

■外観

平屋への憧れを持つご夫妻の希望に応え、大きな切妻屋根で平屋風の外観に。玄関ポーチと庭を目隠しする木塀はご夫妻も塗装に参加して仕上げました。

■シュークロゼット

玄関ホール横に家族分のシュークロゼットを設け、ご主人の趣味の釣り道具置き場も確保しました。

■玄関ドア

職人の手仕事が光る、網代名栗加工を施して風情ある仕上がりに。分譲住宅地に調和する外観にしつつ、細部の意匠で個性を表現しています。

写真:渡辺慎一

実例を紹介しながら、住まいづくりのアイデアを数多く取り上げた書籍はこちら 「心地よい暮らしの間取りとデザイン2025」 今回ご紹介した実例も掲載!
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