Y邸 (株)福田組 フクダハウジング事業部

新潟県新潟市関新3-2-4 TEL.025-266-9169
 
雪国の風雪に耐えた築170年の古民家を再生
内観・外観とも建替え前の趣を残しつつも、
生活導線など現代人の暮らしやすさを実現

 
フローリングの広間。かつては薄暗くて寒い囲炉裏部屋だったが、十分な開口部を取り、床暖房と堀ごたつを導入することで明るく暖かい家族団欒の場となった。
広間と仏間の室内建具はすべて旧家の物を再利用。今では製造されていない、趣のある柄のガラスなどが用いられている。
玄関脇に配置した石灯籠と筧。背景には月をみたてたような丸窓を配置した。
広間とそれに続く仏間の前面に設けた広縁から、室内へたくさんの明かりが取り込まれる。空間のアクセントとなる半円窓からは玄関スペースをのぞくことができる。
   




170年にわたり増築を繰り返したため、幾重にも重なっていた屋根。
 
すっきり新しく架け直した屋根。いままでの趣を残すため、藁葺き部分の大きさは変えていない。



冬場は室内でも非常に寒く薄暗いので、家族は自室で過ごすことが多く、顔を合わせる機会があまりなかった。
 

陽光が差し込み、暖かく明るくなった室内。広間には床暖房も導入し、冬でも家族みんなが自然に集まってくる場所となった。



<審査評>

いま、「使い捨ての時代」から、職人の技を見直し、古いものを末永く大切に使い続けていく時代に移行しつつある。このことを、この作品の建主や設計・施工者はしっかり認識している。

再生というのは、決して過去に戻りたいという願望ではない。過去をもう一度見直したうえで、新しく出発するという前向きの姿勢である。この作品からはその気概が感じ取れる。再生ムードが日本を包みつつある現在、まことによいタイミングで出てきた作品として評価したい。

また、大きな屋根裏の構成、白壁、どっしりとして黒い柱で構成された外観のプロポーションは、日本建築の均衡をやぶることなく設計されており、設計者・施工者の技量が確かなものであることを感じさせられた。



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