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花と向き合うことで
新たな活力を得る
「去年描いたクリスマスローズの色を、今年また塗り直したんです。去年は買ってきたままの状態で花を描いたのですが、そのあと自分の手で一年間育てて…。過酷な夏を越えて再び咲いた花は、生命力がみなぎっていて、花自体も、それを見る私の目にも、まったく違う表情に映ったんですよ」。
ここは左さんのお宅にある一角、彼女のアトリエ専用のスペース。何枚もの絵が置かれた空間は、濃密な空気でいっぱいです。それは、色彩の豊かさに加え、被写体である花々と、それらを描く左さんが放つエネルギー。そして今着手しているのが、富山県の友人が送ってくれたという早咲きのチューリップです。もう少ししたら、左さんが植えた球根のチューリップ約50本も、一斉に開花するとか。
「つぼみから徐々に花開き、咲き乱れ、そして老いていく…。花の姿は、刻一刻と変化していきます。その一瞬を切り取るとともに、その花の背景に流れるものを描きたいと思うんです」と語る左さんの花の絵は、ほとんどがアップ。大胆な構図と力強さが特徴です。
「役者というのは、人々との関わりの中で演じていく職業でしょう。それに対して、花を描くという行為は、花一輪との対話であり、私自身の表現でもあるのです。そうした意味で、絵には“さらけ出しの自分”がいるので、恥ずかしくもありますが…」。
このアトリエにこもって絵を描いていると我を忘れてしまうそうですが、そうしたプライベートな空間と時間を持つことが、存在感のある女優としての表現力に貢献しているのでしょう。
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