土器さんのアンティークバイヤーとしての目利き、審美眼。そして自由なライフスタイル。そのすべてにおいて多大な影響を受けたのが、セツ・モード学院の学校長、長沢 節先生でした。四国の高松で過ごした高校生時代、ふと手にとったセツ先生の本。
「これが日本人の絵なの! 何てカッコいいんだろうって。セツ・モード学院という絵の学校があると書いてあったので、迷わずここに行こうと決めて」。そして上京。少しでも学校に長くいてセツ先生と接していたくて、学校内のカフェでアルバイトもしました。
「先生からはものすごく大きな影響を受けましたが、一番は、自由に生きるってことがどれだけ素晴らしくて、どれだけ大変かということ。教えるというよりは、セツ先生が自分の生き方で見せるという感じでした」
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現在、1階のギャラリー「DEE'S HALL」で、月に1回くらいのペースで企画展を開いています。それは器だったりお茶の箱や茶杓などの工芸だったり、花やファッションだったり。
「見せて売るというだけではなくて、つくり手の気持ちが伝わるようなモノをつくっている人の展覧会をやりたい。そこに来た人に何かを感じてもらい、つくり手とつながっていける場であったらいいなと思っています」
企画展に参加する作家やアーティストの多くは、土器さんが「ディーズ」時代に知り合った人たち。買いつけた雑貨は四方に売られていってしまったけど、モノが結びつけてくれた人たちは、いまも土器さんの周りを囲んでいます。「展覧会の合間にふっと2階に上がってきて昼寝をしたり、シャワーを浴びてたりね」と笑う土器さん。ホームオフィスは、本当の自由と、土器さんの空気を愛するそんな人たちの空間でもあるようです。

セツ・モードセミナー出身。アンティークバイヤーとして6年間イギリスに滞在後、アンティーク雑貨店「ディーズ」を1980年開店。1995年閉店。その後フォトエッセイストとして活動。2001年ギャラリー「DEE'S
HALL」をオープン。著書に『週末、山の家に行く』『ラクダに乗ったラクダのかご』(共に主婦の友社)、『だからキッチンが好きなんだ』(講談社)など。
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| ギャラリー入口横の庭。庭木はすべて港区の植物リサイクルの制度を利用。区内で庭木が不要になった人が区に引き取ってもらい、家を建てた人がそれをもらい受けるというシステム。2階のベランダにはミカンの木があります。
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| ギャラリーの階段を上がったところにあるオフィスで。「私の高校生時代はまだ日本にファッション雑誌がなくて、フランスから『ELLE』を取り寄せていました」。絵や本の好きな少女だったそうです。
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| 近著『だからキッチンが好きなんだ』(講談社)。この家のキッチンをはじめとして、キッチンにまつわるそれぞれの愛着が語られています。
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