お香というと、仏事で使うお線香を想起しがちですが、奈良時代からの歴史を持つ、伝統的なルームフレグランスでもあるのです。
主な原料は、沈香(じんこう)・白檀(びゃくだん)などの香木の他、桂皮(けいひ)・丁字(ちょうじ)・大茴香(だいういきょう)
など、漢方薬にも通じる天然の香料植物。 これらが数種類、時には数十種類も複雑に調合され、伝統的な「和の香り」ができあがります。
お香には、直接火をつけるタイプ(線香など)と、 間接的に熱を加えるタイプ(練香など)と、常温で香るタイプ(匂い袋など)があります。
直接火をつけるタイプの方が気軽に楽しめ、香りのバラエティも豊富なので、初心者にはおすすめです。

近頃は、花やフルーツ・スパイスなどの現代的な香りも沢山あります。 値段も実に幅広く、何を選べばいいのか迷う方も多いことでしょう。
気になる「価格の差」の多くは原料の違いによるもので、必ずしも「香りの良し悪しの差」ではありません。 高い方がいい香りなのかと錯覚しがちですが、決め手になるのはあくまでも個人の好み。
お店で実際に香りを試すことをおすすめします。点火したお香を鼻先で2〜3回通過させるとよいでしょう。 煙を一緒に吸い込まないよう、注意してください。
お気に入りの香りを見つけ出すのも、お香の楽しみのひとつといえます。
ご家庭での様々なシーンに合わせて、お香を使い分けてみましょう。 〈玄関・客間〉
お客様を迎えるときに、その人のイメージに合わせた香りを演出すれば、粋なおもてなしに。 長時間くゆらせることができる、うずまき型の線香が適しています。お正月に、早速試してみてはいかがでしょう。
〈リビング〉
花柄のカーテンが美しい部屋にはフローラルな花の香り、といったふうに、インテリアや雰囲気にマッチする香りを選ぶと 、部屋そのもの魅力が一層引き立ちます。
〈キッチン〉
料理をした後の匂いをサッと消すには、短時間で強い香りを出すコーン型がよいでしょう。 ハーブなどの爽やかな香りが適しています。
〈勉強部屋〉
森林をイメージした香りや、シトラス系の香りは、頭をすっきりとさせてくれます。 小さなお子さまの部屋には、火を使わない匂い袋が安心です。
〈寝室〉
15分で燃焼する、7cmほどのスティック型が適しています。あなたにとって、一番リラックスできる香りを選びましょう。
お香を楽しむうえで最も大切なポイントは「使いすぎないこと」。 同じ香りに慣れると、人間の嗅覚はだんだん鈍感になります。
それと気づかず、香りをきつくしてしまうのはよくある失敗例。 少し物足りないと感じるくらいが適量といえます。
お香の世界は実に奥深く、楽しいもの。TPOに合わせて使いこなし、暮らしを豊かに彩ってください。 |
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スティック型(線香)
香炉や香皿に立てて使用します。折って長さを調節するのもよいでしょう。 ゆるやかに姿を変えながらたちのぼる煙の姿も、魅力的。 |
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コーン型
先端に火をつけ、香皿の上に置いて使用します。 灰が散らばりにくいのが特長。短時間で強い香りを出したいときに。 |
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鍋島焼の筒型香炉
器にもこだわると、楽しみはさらに広がります。 インテリアのひとつとして、効果的な演出を。 オブジェ風の作家ものや、アンティークの豆皿、海で拾った貝殻を香皿にアレンジするのもよいでしょう。 |
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匂い袋
タンスの隅に入れておけば、衣類にほのかな香りが移ります。 白檀や丁子は防虫効果があり、雛人形、書物などの保管にも役立ちます。
お部屋飾りや、衣裳のアクセントとしても楽しめます。 |
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