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モノを減らしてスッキリ暮らすことは清潔につながり、人を招きやすくもします。
しかしそれ以上に大切なことは、スッキリ空間は「安全」だということです。予測される大地震の到来に備えてまた、高齢になった場合や身体が不自由になった場合に配慮して今回は、「安全」を第一に考えた家づくりを考えます。 |
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カメラや絵手紙の趣味、サークル活動、ボランティアと活動派女性のひとり暮らし例です。「仲間が集まろうにもスペースがない。これでは、地震のとき家具やモノの下敷きになって危ない」という友人たちのすすめでリフォームを依頼されました。訪れてみると、どの部屋も壁際にびっしりと収納家具が置かれ、トビラが閉まらないほどモノがあふれていました。新聞や買い物袋も捨てないで積んでおくので、廊下はまっすぐに歩けないほどで、風通しもよくありませんでした(図1)。
リフォーム後(図2)は、洋室と和室の間仕切りをはずしてワンルームに。家具はすべて壁に留め、高い位置には軽いものだけを乗せています。廊下からはすべてのモノを撤去し、あわてたときでもつまずかないように。また、どの場所からも2方向以上の逃げ道を確保しました。もともとベッドルームだった部屋は納戸にし、通気のあるワイヤーバスケットによる可動棚を設置し、中身がひと目でわかるようになっています。
長い間、モノの陰になっていた亡き夫の油絵2枚を壁に飾り、いつも眺めながら暮らすことになりました。シンプルな空間では、本当に大切なモノが見えてくるようです。
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リフォーム前の洋室。大小の収納家具にモノがあふれ、高い位置にもモノが置かれていました。右手のドアの向こうにも家具があるため、身体を横にしないと通り抜けられず、いざというときの逃げ道が確保されていませんでした。
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洋室と和室の間仕切りを取り、ワンルームにして、趣味の仲間たちが集まる部屋にしました。収納家具は壁面にシッカリ留めて、地震による転倒のキケンを防止。照明器具も揺れの気にならないフラットなタイプにしました。
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70代のご夫婦の家です。奥さまは7年前にリューマチを発症しましたが、室内では自由に歩行できるほどに快復されています。「身体の調子のよいときには、できるだけ身体を動かし、調子の悪いときには負担をかけずに生活できる家にしたい」というご要望でした。
そこで、外出がおっくうにならない玄関を提案しました。壁には手すりをつけ、玄関ドアなど開き戸のドアノブは握り玉ではなく、レバーハンドルにしました。ご夫妻にとってだけでなく、手伝いに訪れる息子さんやヘルパーさんたちにとっても荷物を抱えたまま肘で開けられるので、とても便利だそうです。
「寝室はどうしても2階にしたい」という強いご希望だったので、階段には昇降機を設置しました。「荷物を膝に乗せて階段を上り下りできるので便利」だと話されます。エントランスから玄関ホールまで、スッキリと安全なスペースとなりました。
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ユニバーサル設計の玄関例。靴を脱ぎ履きするときのための椅子は息子さんの手製。玄関から道路までの数段の階段にも手すりをつけました。
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企業組合 花設計工房
1972年設立の東京パースを前身に、1988年、女性建築技術者の会を通して知り合った仲間たちにより、企業組合 花設計工房設立。以来、生活に視点を据えて、住宅設計を中心に大工さん、職人さんとのコミュニケーションを密にした現場監理を行っています。「家は買うものではない」でメンバーの意見一致。住み手に合わせて創るものであるはずだと考えています。
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| 渡会有子(わたらい・ゆうこ)/1940年中国・青海生まれ。中央工業学校建築設計科を経て、花設計工房に参画。NPO高齢社会をよくする会(WAY21)代表。女性建築技術者の会会員。 |
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