「アームチェア・ガーデナー」という言葉があります。寒さの厳しいヨーロッパの冬、暖炉の前でアームチェアに座り、ガーデニング本を読みながらあれこれ春の計画を立てる。そんなガーデナーの様子から生まれた造語です。
年末までに庭掃除も終わらせ、1月に入るとガーデニング作業はひと休みするのが一般的。寒い外には出ず、家の中で今年1年の庭をどうしようか、楽しく頭を悩ませます。
ただ、花のない庭はやはりさびしいもの。そこで、冬でも楽しめる春のようなガーデニングについて、吉谷さんに伺いました。
ガーデニングショーで春の庭計画を立てる
イギリスでは、1年を通してガーデニングショーが盛ん。多くのガーデナーが庭づくりの参考に会場を訪れます。
外はまだ枯れ色でも、会場内はもう春模様。色とりどりの花が咲き乱れています。自分の庭のお手本にしたり、早春の花をひと足はやく買ったり。春を待ちきれないガーデナーたちで、会場は大賑わいです。
身近に春の訪れを感じられる園芸店へ
もっと身近に春を先取りしている場所と言えば園芸店。寒い時期から、開花促成された花々が勢ぞろいしています。
中でもプリムラが並ぶともうすぐ春なんだ、と感じます。プリムラは「春一番の花」という意味の「prima verola(プリマ ベッラ)」が短くなったもの。真っ先に春を告げる花として有名です。
クリスマスローズも人気が高い早春の花。その名の通り、品種によってはクリスマスの時期から咲き、寂しい冬の庭を華やかにしてくれます。
今から植えれば、晩春まで楽しめる
ガーデニングショーや園芸店で手に入れた春の花々。庭に直接植えるには土が堅く気温が低い今の時期は、コンテナガーデニングがおすすめ。
開花した花を真冬の1月頃に植えても、暖かい地域ならば晩春まで咲き続けてくれます。
寒い冬は庭仕事が辛い時期ですが、病害虫が出ない点ではガーデニングの適期。乾燥しやすいので、水やりさえ注意すれば、美しい花を長く楽しめます。
真冬の庭をチューリップで春色に
2月頃に咲く早春の花だけでなく、4月に最盛期を迎えるチューリップも、園芸店に行けばもう手に入ります。
ひとつでも春色のコンテナがあると、庭の雰囲気が一気に華やかに。1種類の花をたくさん植えたり、常緑樹や数種類の花を寄せ植えしたり。色々なアレンジを楽しんでみてください。
開花株の花を植えると手軽ですが、やはり育てる醍醐味も味わいたい。ただ、秋に終わらせておくべき種や球根の植え付けのタイミングを逃してしまった…。
そんな場合におすすめなのが芽出し球根です。1月頃に店頭に並ぶ芽出し球根を植えれば、あとは開花を待つだけ。一緒に開花した花々を寄せ植えしておけば、今から春の終わりまでずっと楽しめるコンテナになります。
外が寒いと庭に出る機会も少なくなりがち。せっかく咲かせた花と過ごすチャンスも減ってきます。それならば、いっそ室内に持ち込んで、思う存分花の美しさを味わってみませんか。